岐阜と富山の県境|秋の白木峰を歩く

富山には立山、岐阜県には奥穂高岳と3000m級の山々がそびえ立っており、そちらに目が行きがちですが、低くても魅力的な山はたくさんあります。

富山県と岐阜県のちょうど県境に白木峰という山があります。

白木峰は山好きにしか知らないようなマイナーな山ですが、頂上は高原状になっていて快適な散策を楽しめます。

この山を紹介します。

スポンサーリンク

白木峰の特徴

白木峰の標高は1596m。あまり高くありません。

でもこの山、日本300名山に入っていて山好きには知られています。

特徴は、低い山ではあるけれども高山植物がみることができることです。

白木峰頂上の看板には「標高はそれほど高くないのに貴重な高山植物がみられる全国でも稀な山」と書いてあります。

「ニッコウキスゲ」という7月に咲く黄色い花がこの山では有名。黄色いラッパ状の形が特徴で、晴れた日には草原の緑と空の青とのコントラストが綺麗です。

登山客が多く来るのもその時期です。

 

他にも以下の植物名が看板に載っています。

  • ゴゼンタチバナ
  • タニウツギ
  • ササユリ
  • ワタスゲ
  • イワイチョウ
  • オオバギボウシ
  • アカモノ
  • コバイケイソウ
  • ウラジロヨウラク
  • キンコウカ
  • オニオオノアザミ
  • サワラン

あと眺めもよいのが特徴です。山頂付近は高原状で高い樹木がありません。天気がよければ立山連峰や日本海を見ることができます。

白木峰の名前の由来は、木肌が白であることが特徴のブナの木が群生しているからです。

秋の白木峰を歩く

夏が花の見ごろですが、秋の白木峰を歩いてみました(2019年9月)。

ここは8合目まで一気に車で行くことができるのです(2021年追記:2019年10月に台風の豪雨による道路の損壊がありました。車両通行止めになっている可能性があります)

だから、1300m付近までは車、あとは標高差300mほどの距離歩いて登れば頂上に着きます。

だいたい1時間半ほどあれば頂上までいけるので、登山初心者にはおすすめ。

本格的に登る登山道ルートの他、車が以前通っていた舗装ルートもあるので歩きやすいんです。

最初、登山道ルートを歩いてみましたが、キツかったので舗装ルートに切り替えました。登山道ルートは中級者以上の人も楽しめそうな感じです。

あと8合目からではなく麓から登るコースもありますので中級者以上の人はそちらを歩いているようです。

 

徐々に上に登ると木々の高さが低くなってきて、パァッと開けた空間に。

紅葉はどうかなと思っていきましたが、この日はあいにく雲がかかっていました。

晴れていたら、もっと綺麗に見えたかもしれません。

 

9月の終わりの平日に行ったのですが、出会ったのは2組。

若いカップルと50~60代の女性グループ。

すれ違いで挨拶をしてくれます。どこの山に行っても、登山者は皆あいさつをしてくれます。

女性グループは山頂付近で再度合い、その時はコーヒーだったか温かい飲み物を飲みながら景色を楽しんでおられましたね。

この人達に聞くと、やはり高山植物がみられる春から夏にかけて登山する人が多いとのことです。

 

でも秋は秋の良さがあります。

色づいた葉っぱ、木の葉のすれる音・・・・秋山の情緒を感じることができました。

山の静けさが好きな人にはいいのではないでしょうか。

 

頂上から、さらに歩いていくと「浮島」の池があります。

空の景色が池に映って、島が浮いたように見えるからその名がつけられたのでしょう。

広くはありませんが、天気がよければ綺麗にみられたはずです。

白木峰は高原植物を守るために歩道が整備されて歩きやすくなっています。初心者にもおすすめの山です。私は保育園か小学校の時に遠足で一回来ています。

それくらいの年齢でも登れますから比較的易しい山です。

場所・駐車場

場所は富山県と岐阜県のちょうど県境。

富山県からは富山市八尾町大長谷(おおながたに)地区をさらに進んだところにあります。

登山するのは比較的簡単なのですが、車で8合目までくる時が道が細くて怖いところが多くあります。

1台しか通れない箇所も随所にありますから、それが大変。

駐車場は8合目に20台ほど停められるスペースがあります。トイレもこの場所で済ませておくのがおすすめです。

麓から登る場合は「21世紀の森キャンプ場」に無料駐車場があります。ただ、ここから登るとなるとかなりの距離になって初心者にはキツイかも。

片道3~4時間かかりますよ。

まとめ

秋の白木峰を紹介しました。

車で現地まで行くのは大変ですが、初心者にも登りやすい山です。駐車料金などありませんし無料で登れる山です。

高い山も良いですが、低い山もなかなか魅力があっていいものです。(おわり)

スポンサーリンク