富山県八尾町の「風の盆」とは?歴史・踊りの特徴は?
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おわら風の盆とは?

富山県富山市八尾(やつお)町で毎年9月1日から3日まで行われる祭りです。古い町並みの中で浴衣を着て編笠をかぶり、胡弓や三味線調べに合わせて踊りながら練り歩きます。

 

派手でにぎやかな感じの祭りではありません。にぎやかなのは観光客が大勢いるからです。本来はしっとりと静かな祭りです。富山県人の県民性が感じられるでしょう。

 

この祭りは小説やテレビで取り上げられるようになってから人気がでるようになりました。「風の盆恋歌」として歌では石川さゆりさんが歌い、小説では高橋治氏が書いています。

 

私がこの祭りをみて印象的だったのは編笠で顔が見えないことでした。それだからみんな綺麗に見える、といったら失礼ですが、顔の見えない集団が列になって踊り歩くというのは、不思議な感覚でもあり美しくも感じました。

 

ある人が「闇」と「静けさ」でこの祭り本来の良さが分かるでしょう、と話していました。ぼんぼりのかすかな光の中、静かな古い町並みの中で唄い手の声と胡弓や三味線の音だけが響きわたります。その中で優雅に踊る踊り子達がいます。

何とも幻想的な光景が広がるのです。

風の盆の歴史

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この祭りはいつ始まったのかはっきり分かってないようですが江戸時代の元禄の頃が起源とされています。

 

豊作を祈る行事として始まったそうです。農家にとっては自然災害は生活・命に関わる大きな脅威です。立春から数えて二百十日の9月1日、風の厄日に風神鎮魂の意味をこめて唄い踊り始めたと言われています。

 

ですので、踊りは種まきや稲刈りなど農作業の身ぶりが基になっています。その素朴な踊りが三百年をかけて発展していったのです。

踊りの特徴とは?

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男と女で踊りが違います。これはすぐに分かると思います。

 

「やっぱり男踊りはいいわ~」

「女踊りも素敵だわ」

地元の人はそんな表現をしますね。

 

あとは町によって微妙に唄や踊りに違いがあるとのことです。これはなかなか分かりづらいかもしれません。

というのも八尾町でも旧町と呼ばれる「東新町、西新町、諏訪町、上新町、鏡町、東町、西町、今町、下新町、天満町、福島」の11の町でおわら風の盆は行われます。

それぞれが自主的に行っているので違いがでてくるのです。

 

あと衣装も町によって違います。色々見比べるの楽しいですね。

地元の人に、ここは何町で踊りにどういった特徴があるのかを聞いてみるのもいいかもしれません。

風の盆の場所・アクセス

富山県八尾町は広いですが、八尾町の山あいの一部地域で行われています。

 

 

富山駅からですと、JR高山線があります。25分ほどで八尾駅に着きます。期間中は臨時列車も出ますが、混雑するかもしれません。路線バスは45分程度です。

 

駅に着くと、11の町の一つの福島地区なので、屋台があったりステージ踊りがあったりとにぎやかです。

 

他は富山空港からはタクシーやレンタカーを利用して車で20分程度です。

 

マイカーですと、富山西インターからは約25分です。近くまではいけないのでシャトルバスを利用することになります。富山市八尾スポーツアリーナ駐車場と八尾ゆめの森テニスコート駐車場が発着点となっています。行事運営協力金として1台1000円とシャトルバス代として1日500円かかります。

 

あとツアーで来られるのも便利でいいかと思います。町の中心部にほど近い川の土手に観光バスがよく停まっています。混雑やいろいろ交通について考えるのは面倒な方はツアーを利用するのも良いと思います。

 

町の中心部は坂を上った所にあります。日本の道路100選に選ばれた道路は諏訪町というところにあります。そこは石畳でして、そこで見るおわらも綺麗だと思いますよ。

風の盆の動画

よさそうなのがありましたので紹介しますね。

 

その他

前夜祭というのがあります。 期間は例年8月20日~8月30日あたりです。毎晩1つの町内が担当し、輪踊りや町流しを行います。

風の盆をもっと知りたい方は「おわら風の盆行事運営委員会」のサイトが詳しいです。

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